子育て後の再就職に介護職は向いている?メリット・注意点と始め方

子育て後の再就職に介護職は向いている?未経験からの仕事復帰や資格取得、家庭との両立について解説する記事のアイキャッチ画像

「子育てが落ち着いてきたので、そろそろ仕事を始めたい」

「何年も仕事から離れているけれど、未経験から介護職に就職できる?」

「子どもの学校行事や急な体調不良があっても、家庭と両立できるだろうか」

子育てがひと段落して再就職を考え始めると、仕事のブランクや勤務時間、家庭との両立など、さまざまな不安が出てくるのではないでしょうか。

介護職は、子育て後の再就職先として検討できる仕事の一つです。

未経験から応募できる職場があり、日中中心の勤務や短時間勤務など、働き方の選択肢もあります。

ただし、介護職ならどの職場でも家庭と両立しやすいというわけではありません。

大切なのは、仕事内容や必要な資格を理解したうえで、自分の生活に合う勤務条件と、安心して仕事を覚えられる環境を選ぶことです。

この記事では、子育て後に介護職への再就職を考えている方に向けて、仕事の特徴、メリットと注意点、資格取得の方法、就職までの流れを解説します。


子育て後の再就職に介護職は向いている?

結論からいうと、介護職は子育て後の再就職先として選択肢になります。

介護の仕事には、特別養護老人ホームやデイサービス、訪問介護など、さまざまな働く場所があります。

勤務時間や仕事内容は職場によって異なり、無資格・未経験者を募集している施設もあります。

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」でも、施設介護員は利用者の食事・入浴・排泄などの介助に加え、生活支援や記録、多職種との連携などを行う仕事として紹介されています。

出典:厚生労働省「職業情報提供サイト job tag|施設介護員」
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/134

一方で、介護職は利用者の生活や安全を支える仕事です。

「家事や育児の経験があるから、特別な知識がなくても大丈夫」というわけではありません。

未経験から始める場合は、必要な知識や技術を学びながら、自分に合った職場を探すことが重要です。

仕事のブランクがあっても介護職を目指せる?

子育てなどで長く仕事から離れていたとしても、介護職への再就職を目指すことは可能です。

介護職には未経験者を対象とした求人があり、入職後の研修や資格取得支援を行う事業所もあります。

ただし、採用条件や教育体制は職場によって異なります。

ブランクの長さだけで可能性を決めつけず、未経験者への指導体制や勤務条件を確認しましょう。


子育て後の再就職で介護職を選ぶメリット

介護職には、子育て後に新しい仕事を始めたい方にとって、検討しやすい特徴があります。

ただし、メリットを感じられるかどうかは、希望する働き方や職場環境によって異なります。

1.未経験から始められる仕事がある

介護施設などでは、無資格・未経験者を募集している場合があります。

最初からすべての介護技術を身につけている必要はありません。

一方、訪問介護員として介護保険の訪問介護に従事する場合など、所定の資格・研修が必要な仕事もあります。

どのような業務に資格が必要なのか、応募前に確認しておきましょう。

2.日中中心や短時間勤務という選択肢がある

介護職には、日中のサービスを中心とするデイサービスや、短時間勤務の求人などがあります。

例えば、子どもが学校に行っている時間を中心に働きたい方にとっては、日中の勤務を検討できることがメリットになります。

ただし、デイサービスでも送迎や入浴介助など、特定の時間帯に人手が必要になる業務があります。

「日勤だから家庭と両立できる」と判断せず、実際の勤務開始・終了時刻まで確認することが大切です。

3.家事や育児で培った経験を活かせる場面がある

子育てを通して、相手の様子の変化に気づいたり、複数の予定を調整したり、周囲と協力したりする経験を積んできた方もいるでしょう。

こうした経験は、介護職でも役立つ場合があります。

例えば、

  • 相手の表情や様子の変化に気づく
  • 相手の話を落ち着いて聞く
  • 複数の業務の優先順位を考える
  • 周囲の職員と情報を共有する

といった場面です。

ただし、家庭での経験と、専門職として行う介護は同じではありません。

利用者の身体状況や希望に合わせた支援、安全な介護技術、本人の尊厳を大切にする考え方などは、改めて学ぶ必要があります。

4.資格取得によって将来の選択肢を広げられる

介護職には、初任者研修や実務者研修、介護福祉士など、学びを深めていく道があります。

最初は短時間勤務から始め、生活環境の変化に合わせて勤務時間を増やしたり、資格取得を考えたりする方法もあります。

ただし、資格を取得すれば必ず正社員になれる、給与が上がるというわけではありません。

勤務先の制度や本人の希望を踏まえて、長期的な働き方を考えることが大切です。


子育て後に介護職へ再就職する際の注意点

介護職への再就職では、仕事内容だけでなく、家庭との両立に関わる条件を具体的に確認しておきましょう。

1.子どもの行事や急な休みに対応できるか

子どもが小学生や中学生になっても、学校行事や体調不良などで予定が変わることがあります。

そのため、求人を探す際は、

  • 希望休を申請できるか
  • シフトがいつ決まるか
  • 急な欠勤時の連絡方法
  • 子育て中の職員がどのように働いているか
  • 勤務時間の変更を相談できるか

などを確認しましょう。

介護労働安定センターの令和6年度介護労働実態調査でも、職場定着のための取り組みとして、休暇の取得や勤務日時の変更をしやすい職場づくりが重要な項目として取り上げられています。

出典:介護労働安定センター「令和6年度介護労働実態調査」
https://www.kaigo-center.or.jp/report/jittai/r06_chousa_01.html

ただし、実際にどの程度調整できるかは、勤務先の人員体制や運用によって異なります。

2.日勤だけでも業務内容によって忙しい時間帯がある

デイサービスなどの日帰りサービスは、日中中心の働き方を希望する方にとって選択肢になります。

一方で、朝夕の送迎や入浴介助など、忙しくなる時間帯があります。

例えば「9時から14時まで働きたい」と考えていても、その時間帯の求人があるとは限りません。

希望する勤務時間と、事業所が必要としている勤務時間が合うか確認しましょう。

3.身体的な負担がある

介護職では、立ち仕事や移動の支援、入浴介助など、身体を使う業務があります。

家事や育児の経験があるからといって、身体的な負担が小さいとは限りません。

仕事内容や介護機器の導入状況、職員の配置などを確認し、自分が無理なく続けられる環境か考えましょう。

4.ブランクへの不安と、仕事の難しさは分けて考える

久しぶりに働く場合、仕事そのものだけでなく、決まった時間に出勤することや、新しい人間関係に慣れることにも負担を感じる場合があります。

最初からすべてをうまくこなそうとする必要はありません。

ただし、介護では分からないことを自己判断で進めず、周囲に確認することが重要です。

未経験者への教育体制や相談できる職員がいるかは、職場選びの大切なポイントになります。


子育て後の再就職では、どんな介護職の職場を選べばいい?

介護職にはさまざまな働く場所があります。

家庭との両立を考える場合は、施設の名前だけでなく、実際の勤務条件を比較しましょう。

職場働き方の特徴応募前に確認したいこと
デイサービス日中のサービスが中心送迎、入浴介助、勤務開始・終了時刻
入所施設・老人ホームシフト勤務が中心の職場もある夜勤、早番・遅番、日勤限定求人の有無
訪問介護利用者宅を個別に訪問する資格要件、訪問時間、移動時間、勤務形態

デイサービス|日中中心の勤務を希望する方

デイサービスは、利用者が日帰りで施設に通うサービスです。

日中中心の勤務を希望する方にとって、選択肢の一つになります。

ただし、送迎業務やレクリエーション、入浴介助などを担当する場合もあるため、勤務時間と仕事内容を確認しましょう。

入所施設|チームで働きながら経験を積みたい方

特別養護老人ホームや有料老人ホームなどでは、利用者の生活を継続的に支えます。

複数の職員と情報共有しながら働く場面が多い一方、施設によっては早番・遅番・夜勤があります。

日勤限定や短時間勤務の募集がある場合もありますが、実際の求人条件を確認することが必要です。

訪問介護|個別に利用者と関わりたい方

訪問介護は、利用者の自宅を訪問して身体介護や生活援助を行う仕事です。

勤務形態によっては、決められた時間に訪問する働き方があります。

ただし、移動時間や訪問先の予定、キャンセル時の扱いなども確認が必要です。

また、介護保険の訪問介護員として働く場合には、初任者研修など所定の資格・研修要件があります。

職場ごとの違いについては、「訪問介護・デイサービス・老人ホームの違い|仕事内容・資格・働き方を比較」でも詳しく解説しています。


子育て後の再就職に資格は必要?初任者研修から始める方法

子育て後に介護職を目指す場合、資格を取得してから就職する方法と、無資格で応募できる職場に先に就職する方法があります。

どちらがよいかは、就職までの時間や家計の状況、希望する仕事によって異なります。

初任者研修を受講してから就職する

介護職員初任者研修は、介護の基礎知識や技術を学ぶための研修です。

標準的な研修時間は130時間で、介護の基本的な考え方や介護技術などを学びます。

久しぶりの勉強に不安がある方もいるかもしれませんが、介護を初めて学ぶ方が基礎から理解していくための研修です。

受講を検討する際は、授業の曜日や時間帯、欠席時の補講方法、通学日数などを確認しましょう。

特に子育てと両立する場合は、受講料だけでなく、無理なく通い続けられる日程かどうかも重要です。

無資格で応募できる職場に就職してから学ぶ

無資格・未経験者を募集している施設に先に就職し、働きながら資格取得を目指す方法もあります。

収入を得ながら現場経験を積める一方、仕事と学習を両立する必要があります。

勤務先によっては研修費用の補助や勤務調整などの資格取得支援制度がありますが、制度の有無や条件は異なります。

なお、介護に直接携わる無資格者については、認知症介護基礎研修の受講義務が関係する場合があります。対象者や例外、受講時期については、勤務先に確認しましょう。

無資格で働ける業務や必要な研修については、「介護職は無資格・未経験でも働ける?できる仕事と資格取得のタイミング」で詳しく解説しています。

職業訓練や受講費用の支援制度も確認する

再就職を目指す方の中には、公的職業訓練などを利用して介護の資格取得を検討する方もいます。

また、一定の条件を満たす場合には、教育訓練給付制度などが利用できる可能性もあります。

ただし、対象講座や受給要件、募集時期などは制度ごとに異なります。

「介護資格の講座なら必ず補助が出る」というわけではありません。

ハローワークや講座の実施機関などで、自分が利用できる制度を確認しましょう。


子育て後に介護職へ再就職する5ステップ

ここまでの内容を踏まえて、再就職までの流れを整理しましょう。

STEP1|働ける曜日・時間と家庭の予定を整理する

最初に考えたいのは、どのような条件なら無理なく働き続けられるかです。

例えば、

  • 何時から何時まで働けるか
  • 土日祝日の勤務はできるか
  • 学校行事などで休みが必要になるか
  • 通勤時間はどのくらいまで許容できるか
  • 月にどの程度の収入が必要か

などを整理します。

希望条件に優先順位を付けておくと、求人を比較しやすくなります。

STEP2|介護職の仕事内容を知る

介護職は、食事や入浴などの身体介護だけを行う仕事ではありません。

利用者の生活を支え、状態を観察し、職員同士で情報を共有することも重要です。

まずは仕事内容を理解し、自分が働く姿を具体的にイメージしてみましょう。

STEP3|資格を先に取るか、働きながら取るか決める

初任者研修を受講してから就職する方法と、無資格で応募できる職場に先に就職する方法があります。

家計の状況や学習時間、希望する仕事内容に合わせて考えましょう。

STEP4|家庭との両立ができる求人を比較する

給与や勤務地だけでなく、勤務時間や休日、教育体制などを比較します。

求人票だけでは分からないこともあるため、面接などで具体的に確認することが大切です。

STEP5|応募・面接で希望条件を伝える

応募先が決まったら、履歴書や職務経歴書を準備します。

仕事のブランクがある場合も、これまでの職務経験や再就職を考えた理由、今後どのように働きたいかを整理しておきましょう。

家庭との両立に必要な勤務条件についても、無理に隠さず、具体的に伝えることが大切です。


介護教育の現場から|子育て後の学び直しに不安を感じる方へ

介護資格スクールでは、子育てが落ち着いたことをきっかけに、再就職を考えて初任者研修を受講される方も多くいらっしゃいます。

そうした方からよく聞かれる不安が、次の2つです。

  • 子育てをしながら、授業に通い続けられるだろうか
  • 長い間勉強から離れていたけれど、授業や課題についていけるだろうか

特に、久しぶりに勉強を始める方にとっては、介護の専門用語や初めて学ぶ内容に戸惑うこともあるかもしれません。

しかし、初任者研修は、介護について初めて学ぶ方も基礎から知識や技術を身につけられるように構成された研修です。

私たちのスクールでは、これまで子育て後の再就職を考えて受講された方も、授業への参加や課題への取り組みを重ねながら、研修を修了されています。

実際に、当スクールでは、これまで初任者研修を修了できなかった受講生はいません。

もちろん、受講すれば自動的に修了できるわけではありません。必要な授業への出席や課題への取り組み、修了評価など、所定の修了要件を満たす必要があります。

それでも、勉強のブランクがあるという理由だけで、資格取得を諦める必要はありません。

子育てと両立しながら学ぶためには、通学日程や家庭の予定を事前に確認し、無理なく学習を続けられる環境を選ぶことが大切です。

「久しぶりの勉強だから不安」という気持ちがあっても、一つひとつの授業と課題に取り組むことが、資格取得への着実な一歩になります。


子育て後の再就職で求人票を確認するポイント

介護職の求人を見る際は、次の項目を確認しておきましょう。

確認項目チェックしたい内容
勤務時間希望する時間帯で働けるか
勤務日土日祝日の勤務が必要か
休日・休暇希望休や急な欠勤への対応
仕事内容入浴介助、送迎、記録などの担当業務
教育体制未経験者への研修や指導担当者の有無
資格要件無資格で応募できるか、必要な研修は何か
資格取得支援費用補助や勤務調整があるか
給与時給・基本給・手当・交通費など
通勤通勤時間や送迎の必要性

特に、子育てと両立したい方は、「日勤のみ」「パート可」という記載だけで判断しないことが重要です。

例えば、日勤のみでも朝の出勤時間が早かったり、希望する曜日に休めなかったりする場合があります。

求人票で確認できないことは、応募前や面接時に質問しておきましょう。


子育て後の介護職への再就職でよくある質問

子育てで10年以上のブランクがあっても介護職に就職できますか?

仕事のブランクがあっても、介護職への再就職を目指すことは可能です。

ただし、採用条件は事業所によって異なります。未経験者への教育体制や勤務条件を確認し、自分に合う職場を探しましょう。

子どもが小学生でも介護職と家庭を両立できますか?

日中中心や短時間勤務などの選択肢はあります。

ただし、学校行事や急な体調不良への対応が必要になる場合もあるため、勤務時間や休日、欠勤時の対応を応募前に確認することが大切です。

介護職はパートから始められますか?

パート勤務を募集している事業所もあります。

ただし、勤務時間や担当業務は求人によって異なります。短時間勤務を希望する場合は、具体的な時間帯を確認しましょう。

主婦の経験は介護職に役立ちますか?

家事や育児を通して培った観察力、段取り、コミュニケーションなどが役立つ場合があります。

ただし、介護は専門的な知識や技術が必要な仕事です。家庭での経験だけに頼らず、介護の基本を学ぶことが大切です。

初任者研修は子育て中でも受講できますか?

受講自体は可能ですが、講座ごとに通学日程や時間帯が異なります。

子どもの予定や家庭の状況に合わせて、通学日数、授業時間、欠席時の補講方法などを確認しましょう。

介護職に再就職するなら、資格を先に取った方がいいですか?

必ずしも先に資格を取得する必要はありません。

介護の基礎を学んでから就職する方法と、無資格で応募できる職場に就職してから資格を取得する方法があります。

収入や就職時期、希望する仕事内容に合わせて選びましょう。


まとめ|子育て後の再就職は、家庭と両立できる働き方から考えよう

介護職は、子育て後の再就職先として検討できる仕事の一つです。

未経験から応募できる職場があり、日中中心や短時間勤務など、働き方の選択肢もあります。

一方で、身体的な負担や勤務時間、急な欠勤への対応など、事前に確認しておきたいこともあります。

子育てで培った経験が役立つ場面はありますが、介護職として働くためには、専門的な知識や安全な技術を学ぶことが大切です。

「子育て後だから介護職が向いている」と決めるのではなく、自分の希望や生活環境に合う仕事かどうかを考えましょう。

まずは仕事内容を知り、必要な資格や勤務条件を確認することから、再就職への一歩を始めてみてください。


あなたの次の一歩

介護職への転職全体の流れを知りたい方
→ 「未経験から介護職へ転職する完全ガイド|仕事・資格・就職まで」

無資格・未経験から働く方法を知りたい方
→ 「介護職は無資格・未経験でも働ける?できる仕事と資格取得のタイミング」

日勤中心の職場や働き方を比較したい方
→ 「訪問介護・デイサービス・老人ホームの違い|仕事内容・資格・働き方を比較」

初任者研修の受講を検討している方
→ クローバー・メディカル・ケア・アカデミーの初任者研修案内

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