介護職はきつい?大変な理由と続けやすい職場を選ぶポイント

介護職がきついと言われる理由と続けやすい職場の選び方を解説

「介護職に興味はあるけれど、きつい仕事なのでは?」

「介護の仕事をしているけれど、このまま続けていけるか不安……」

介護職について調べると、「きつい」「大変」「辞めたい」といった言葉を目にすることがあります。

実際、介護職には身体的な負担や夜勤、人手不足、利用者とのコミュニケーションなど、大変さを感じやすい部分があります。

一方で、介護職だから、どこで働いても同じようにきついわけではありません。

施設の種類や勤務体制、人員配置、仕事内容、職場の人間関係などによって、働きやすさは変わります。

現在介護職として働いていて「きつい」と感じている場合も、

「介護の仕事そのものが合わない」のか、「今の職場環境が合わない」のか

を分けて考えることが大切です。

この記事では、介護職がきついと言われる理由と、介護教育の現場で実際に聞く声を交えながら、無理なく働き続けるための職場選びについて解説します。


介護職は本当にきつい仕事?

介護職を「きつい仕事」「きつくない仕事」のどちらか一方で表すのは難しいでしょう。

介護職の仕事には、食事・入浴・排泄などの身体介護だけでなく、生活支援、コミュニケーション、記録、多職種との連携など、さまざまな業務があります。

また、特別養護老人ホームのような入所施設とデイサービス、訪問介護では、働き方も大きく異なります。

同じ介護職でも、

  • 身体介護の頻度
  • 夜勤の有無や回数
  • 利用者の状態
  • 職員数や人員体制
  • 業務分担
  • 職場の人間関係
  • 給与や待遇

などによって、感じる負担は変わります。

そのため、「介護職はきついらしいから自分には無理」と考える前に、何が大変なのかを具体的に知ることが大切です。

介護職の具体的な仕事内容については、「介護職の仕事内容とは?日勤・夜勤の1日の流れと施設別の違い」で詳しく解説しています。


介護職が「きつい」と言われる7つの理由

1.身体的な負担がある

介護現場では、移乗や排泄介助、入浴介助など、身体を使う仕事があります。

介護技術を身につけることや福祉用具を活用することも重要ですが、利用者の状態や業務内容によっては身体的な負担を感じることがあります。

特に介護を始めたばかりの時期は、適切な身体の使い方や介助方法に慣れておらず、「思っていたより大変」と感じることもあるでしょう。

ただし、身体介護の量は働くサービスによっても異なります。

「身体的にきつそう」という理由だけで介護職そのものを諦めるのではなく、どのような職場・仕事内容なのかまで確認することが重要です。

2.夜勤や不規則な勤務がある

入所系の介護施設では、早番・日勤・遅番・夜勤などを組み合わせた勤務になることがあります。

生活リズムが不規則になったり、夜間に長時間勤務したりすることを負担に感じる人もいます。

当校で介護現場に勤める方から話を聞く中でも、人手不足についてはさまざまな施設で耳にします。

特に夜勤は、対応できる職員が限られている職場もあり、

「休みを取りにくい」
「勤務の調整が難しい」

といった声を聞くことがあります。

一方、すべての介護職に夜勤があるわけではありません。

デイサービスなど日中を中心に提供するサービスもあるため、夜勤が大きな負担になっている場合には、勤務先やサービスの種類を見直す方法もあります。

3.人手不足によって忙しくなることがある

介護業界の人材確保は、個々の職場だけの問題ではありません。

厚生労働省は、第9期介護保険事業計画に基づく推計として、介護職員の必要数を2026年度に約240万人、2040年度には約272万人としています。今後も介護人材を確保していく必要があります。
令和6年度 介護労働実態調査|介護労働安定センター

また、厚生労働省の「令和6年版 労働経済の分析」でも、介護分野の人手不足について分析されています。介護事業所では離職率だけでなく、必要な人材を採用できるかという側面も重要です。

人員に余裕がない職場では、一人ひとりの業務量が増えたり、休暇や勤務の調整が難しくなったりすることがあります。

ただし、人員体制や業務分担は職場によって異なります。

求人票の条件だけでなく、可能であれば職場見学などを通して、実際の働き方を確認することも大切です。

4.利用者とのコミュニケーションが難しいことがある

介護は「介助をするだけ」の仕事ではありません。

利用者一人ひとりに生活歴や性格、価値観があり、認知症などによって自分の思いをうまく伝えられないこともあります。

思うようにコミュニケーションが取れず、戸惑うこともあるでしょう。

一方で、その人の生活歴や性格を知り、関係を築いていくことは介護の大切な部分でもあります。

介護技術だけではなく、利用者を理解する視点を身につけていくことが求められます。

5.職員同士の人間関係に悩むことがある

介護は一人で完結する仕事ではありません。

介護職員だけでなく、看護職、リハビリ専門職、ケアマネジャーなど、さまざまな職種と連携する場面があります。

そのため、職員同士のコミュニケーションや人間関係が負担になることもあります。

当校でも、介護現場で働いている方から、職場の人間関係を理由の一つとして転職を検討しているという話を聞くことがあります。

ここで考えたいのは、

「介護職が合わない」のか、「今の職場の人間関係が合わない」のかは別の問題

だということです。

介護の仕事自体を続けたいのであれば、職場を変えることも一つの選択肢です。

6.給料と仕事の負担が見合わないと感じることがある

身体的な負担や夜勤、責任の大きさなどから、「仕事内容に対して給料が低い」と感じる人もいます。

ただし、介護職の給与は施設・サービス、資格、夜勤、経験、役職などによって異なります。

単純に「介護職=給料が低い」と判断するのではなく、自分の給与条件を具体的に確認することが重要です。

介護職の平均給与や資格・施設・夜勤による違いについては、「介護職の給料はいくら?資格・施設・夜勤による違いと収入を上げる方法」で詳しく解説しています。

7.利用者の生活を支える責任がある

介護職は、人の生活や安全に関わる仕事です。

小さな変化に気づいたり、事故を防いだり、必要に応じて他職種へ情報を共有したりすることも求められます。

責任があるからこそ、精神的な負担を感じることもあります。

一方で、経験や学習を重ねることで知識や技術が増え、対応できることも増えていきます。


「きつさ」は働く施設によっても違う

介護職の働き方は、勤務する施設・サービスによって異なります。

たとえば、入所施設と通所サービス、訪問介護では、勤務時間も利用者との関わり方も違います。

職場働き方の特徴
特別養護老人ホーム入所者の生活を24時間支えるため夜勤を含む勤務がある
老人保健施設在宅復帰を支援し、リハビリ専門職など多職種との連携がある
有料老人ホーム施設によって利用者層や提供サービスが異なる
グループホーム認知症のある利用者の共同生活を支援する
デイサービス日中のサービスが中心
訪問介護利用者宅を訪問して身体介護や生活援助を行う

「介護施設で働くのが大変だったから、介護職はすべて自分に向いていない」とは限りません。

自分が何を負担に感じるのかによって、合う働き方も変わります。

施設ごとの特徴については、「介護施設の種類一覧|特養・老健・有料老人ホーム・デイサービスの違い」で詳しく解説しています。


それでも介護職を続けている人がいるのはなぜ?

介護職には大変な部分があります。

一方で、介護の仕事には、

  • 利用者との信頼関係を築ける
  • 人の生活を支えている実感を持てる
  • 経験を積むことでできることが増える
  • 資格取得によってキャリアの選択肢を広げられる
  • さまざまな施設・サービスで経験を活かせる

といった面もあります。

「きついところがある」と「続ける価値がない」は同じではありません。

自分が仕事に何を求めるのかも含めて考える必要があります。


介護教育の現場から|「大変そう」から介護への見方が変わる人もいる

当校の受講生の中にも、介護について学び始める前は「介護=大変な仕事」というイメージを持っていた方がいます。

しかし、初任者研修などを通して介護技術だけでなく、利用者の尊厳や、その人らしい生活を支える考え方を学ぶ中で、介護の仕事に対する見方が変わる方もいます。

実際に、研修を終えたあとに「もっと介護について学びたい」と考え、実務者研修など次の資格取得を検討する方もいます。

もちろん、これは「介護職は大変ではない」という意味ではありません。

実際の現場で働く受講生からは、人手不足や夜勤、人間関係、業務量などについての話を聞くこともあります。

だからこそ、介護の良い部分だけを見るのでも、「きつい」という情報だけで判断するのでもなく、仕事内容と職場環境の両方を知ったうえで、自分に合った働き方を考えることが大切だと考えています。


介護職を辞めたいと思ったら「仕事」と「職場」を分けて考える

現在介護職として働いていて「もう辞めたい」と感じている場合、すぐに「介護職そのものが自分に向いていない」と結論を出す必要はありません。

まずは、何を負担に感じているのか整理してみましょう。

介護の仕事そのものが負担なのか

たとえば、

  • 身体介護そのものがつらい
  • 利用者との関わりに強い負担を感じる
  • 介護という仕事に興味を持てなくなった

などです。

こうした場合には、介護以外の仕事も含めて今後のキャリアを考える必要があるかもしれません。

今の職場環境が負担なのか

一方、

  • 夜勤が多い
  • 休みを取りにくい
  • 業務量が多い
  • 職場の人間関係がつらい
  • 給与・待遇に不満がある
  • 教育・フォロー体制に不満がある

といった悩みであれば、介護そのものではなく現在の職場環境が原因になっている可能性があります。

当校でも、人間関係や業務量などを理由として転職を考えているという話を聞くことがあります。

「介護職を辞める」以外にも、「介護職は続けながら職場を変える」という選択肢があります。

施設・サービスを変える方法もある

夜勤が大きな負担なら、日中中心の働き方を探す。

身体介護の負担が気になるなら、施設・サービスごとの仕事内容を比較する。

給与が不満なら、資格手当や夜勤手当、賞与などを含めて求人を比較する。

このように、現在つらいと感じている原因から次の職場を考えることが大切です。


続けやすい介護職場を選ぶ7つのチェックポイント

転職・就職時には、給与額だけで判断せず、次の点も確認してみましょう。

  1. 夜勤の有無・回数
  2. 休日数と希望休の取りやすさ
  3. 職員の人員体制
  4. 業務分担
  5. 新人への教育・フォロー体制
  6. 職場の雰囲気
  7. 給与・手当・賞与などの待遇

求人票だけでは分からない部分もあります。

可能であれば職場見学をして、

「職員同士がどのように声を掛け合っているか」

「忙しい時間帯にどのように業務を分担しているか」

などを見ることも、職場を考える材料になります。


介護職がきついと感じたときによくある質問

介護職はやめた方がいい仕事ですか?

一概には言えません。

大変な部分はありますが、施設やサービス、勤務体制によって働き方は異なります。

まず「介護そのもの」と「現在の職場環境」を分けて考えてみましょう。

夜勤なしでも介護職として働けますか?

夜勤がない介護の仕事もあります。

たとえばデイサービスなど、日中を中心にサービスを提供する職場があります。

ただし、勤務条件は事業所によって異なるため求人ごとの確認が必要です。

介護職は人手不足ですか?

介護人材の確保は現在も重要な政策課題です。厚生労働省は2026年度に必要となる介護職員数を約240万人、2040年度には約272万人と推計しています。
令和6年度 介護労働実態調査|介護労働安定センター

当校でも、現場で働く受講生などから人手不足についての声を聞くことがあります。

人間関係がつらい場合は転職した方がいいですか?

すぐに転職すべきとは限りませんが、強い負担が続いているのであれば、現在の職場で改善できる問題なのかを考えることは大切です。

介護の仕事自体を続けたいのであれば、職場を変えることも選択肢の一つです。

未経験でも介護職を続けられますか?

未経験から介護職を始める人もいます。

仕事内容や資格について理解したうえで、自分に合った職場を選ぶことが大切です。

介護職は無資格・未経験でも働ける?できる仕事と資格取得のタイミング


まとめ|「介護職がきつい」だけで自分に向いていないと決めなくていい

介護職には、身体的な負担、夜勤、人手不足、人間関係、責任の大きさなど、大変さを感じる要素があります。

それらを「介護はやりがいのある仕事だから」と無理に否定する必要はありません。

一方で、介護職の働き方は職場によって大きく異なります。

現在介護職として働いていて「きつい」と感じている方は、

介護の仕事そのものがつらいのか。

それとも、

現在の職場環境がつらいのか。

を一度分けて考えてみてください。

これから介護職を目指す方も、「きつい」という言葉だけで判断するのではなく、仕事内容や施設ごとの違いを知ったうえで、自分に合った働き方を探していきましょう。


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「介護職の仕事内容とは?日勤・夜勤の1日の流れと施設別の違い」

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